超簡単!標準アプリ使用方法(上級編)
ここでは以下の動作の説明をします。
- UARTシリアル通信の基本動作
- 通信速度ボーレートの設定
- 接続方法
- 起動時のメッセージ
- 設定変更モード(インタラクティブモード)
- コマンド
- 相手端末からの状態通知
- 相手端末の出力を変更
- I2Cデバイスへのアクセス方法
- 任意データの送受信
- 使用例
- 遠隔監視(リモートモニタリング)
- TWELITE 標準アプリケーションの出力を読み取る Python スクリプト
- Android端末で利用する
- Windowsで利用する (VB.NET)
UARTシリアル通信の基本動作
UARTシリアル通信を使用して外部マイコンと通信することが可能です。更にUSB等に信号レベルを変換することでパソコンに接続することもできます。
通信速度ボーレートの設定
通信速度(ボーレート)の初期設定値(デフォルト)は115200bpsです。何も設定しなければ115200bpsで動作します。通信速度は高速な方が便利ですので通常は初期設定値でお使い下さい。
接続先の機器が115200bpsの通信速度に対応していない場合は、38400bpsに速度を落とすことが出来ます。BPS端子をGND(電源のマイナス側)に接続すると通信速度が38400bpsに設定されます。
38400bps以外に設定する場合は以下で説明する設定変更(インタラクティブ)モードを使用して下さい。
パソコンとの接続方法
USBで接続
専用のUSBアダプター TWELITE R または市販の3.3V用 UART(シリアル) USB モジュール/ケーブルを使用してTWELITE DIPとUSBでパソコン等と接続します。
パソコンの準備
パソコンとTWELITEの間でシリアル通信するためのターミナルソフトが必要です。TWELITE STAGE APPをダウンロードしてインストールしてください。(汎用のターミナルソフトを使用することもできます。通信条件は 115200bps 8N1 8bit パリティ無し ストップビット1です。)
TWELITE STAGE APPのトップメニューから
ビューア → ターミナルでターミナルを開きます。
起動時のメッセージ
無線モジュール TWELITE が起動またはリセットすると以下のようなメッセージが表示されます。
メッセージは ! または : (コロン)ではじまります。! は主に利用者が直接理解できるような書式で、: (コロン)は外部マイコンなどで処理することを目的とした書式です。終端は CR LF です。
!INF TWELITE APP V1-00-2, SID=0x81000038, LID=0x78 !INF DIO --> 00010000000000000000
最初の行は起動メッセージです。
- V1-00-2 はバージョン番号で、上記の例では v1.0.2 となります。
- SID は32bit表記の個体識別番号(16進)で、全ての無線モジュールが個別の番号を持っています。シールド缶に表示されたシリアル番号に+0x8000:0000 したものが表示されます。これは通信時の固定アドレスとしても利用されます。
※ 本アプリケーションは TWELITE NET ライブラリを用いて記述されています。TWELITE NET では 32bit 長アドレスを MAC アドレスの代替(IEEE802.15.4 の拡張アドレス) として使用しています。
- LID は本アプリケーション内で使用する論理デバイスIDです。
2行目は始動時のIO入力の値です。右から順に DIO0, 1, 2 ... 18, 19と並び、1になれば Lo(GND)となります。
インタラクティブモード(設定変更モード)
インタラクティブモード(設定変更モード)では、モード設定ピン(M1~M3)では設定できない詳細な各種設定が可能です。
- UARTシリアルのボーレートの設定
- 周波数チャネルの設定
- 間欠モードの間隔設定
- アプリケーションIDの設定
- 論理デバイスIDの設定
- PWM周波数の設定
- 遅延時間を短くする設定
- その他
コマンド
各種コマンドを解説します。
相手端末からの状態通知:ステータス0x81
相手端末の状態通知を受けた時にはUARTシリアルにもその情報が常に出力されます。
データはポートの値が変化した場合と定期的(約1秒周期)に送受信されます。TWELITE DIPの外部に接続したマイコン等で受信データを解釈することができます。
相手端末の出力変更:コマンド0x80
相手端末の出力をUARTシリアル経由のコマンドでコントロールする機能です。
デジタル入力やPWM入力の代わりにUART入力で相手側のデジタル出力やPWM出力が変化します。TWELITE DIPの外部に接続したマイコン等で相手端末の出力を制御することができます。
I2Cへのアクセス:コマンド0x88、ステータス0x89
I2CデバイスにアクセスするためのUARTコマンドの使用方法です。
自分自身または相手側の端末に接続されているI2Cデバイス(センサー、LCD等)を制御できます。
任意データの送受信:コマンド0x01
UARTコマンドにより、無線端末間で任意データの送受信をする方法です。
外部のマイコン等から論理デバイスIDを指定して他の無線端末に対してデータ列を送信できます。