省電力
モノをつなぐ無線マイコンモジュールとして低消費電力を実現するためには各処理の消費電流を抑えることが必要ですが、起動時間と処理時間を短縮することも非常に重要です。消費電流が小さくても処理時間が長ければ低消費電力は実現できません。
無線マイコン TWELITE は以下のように省電力で動作します。
消費電力(電流)
以下は1パケットを30バイトで送信した時の標準的な消費電流です。
標準出力 BLUE-ブルー
高出力 RED-レッド
高出力 RED-レッドは標準出力 BLUE-ブルーに比べて送信時の消費電流が大きいですが、処理時間が短いので1パケットを送信時の消費電流は同等です。
TWELITE は低消費電流、瞬速起動、高速処理により省電力を実現しています。
受信時の消費電流はBLUE 17.0mA、RED 14.7mAです。連続受信が必要な場合は常時給電または容量の大きな電池が必要です。
開発時にはセンサー等の周辺回路の消費電力も考慮してください。
出荷時にインストールされている超簡単!標準アプリは省電力設計ではありません。省電力を追求する場合はアプリを変更してください。
消費電力例
TWELITE の消費電力を最小限にした無線タグの例です。この例ではセンサーは使用しておらず、4バイトのIDデータを内蔵タイマーで周期的に送信しています。送信相手からの受信確認(ACK)は行っていません。1パケット送信時の平均消費電流は11.6mA、処理時間は2.5m秒です。
- 起床中のみ考えた平均消費電流
11.6[mA] * (2.5/1000)[ms] = 29[uA] - スリープ(RAMオン)時間を含めた平均消費電流
29[uA] + 1.5[uA] = 30.5[uA] = 0.0305[mA]
1秒毎に送信した場合の電池寿命はCR2032の容量を220mAhとして、
220/( 0.0305 ) = 約7213[時間] = 300[日] = 10ヶ月
下のグラフはコイン型電池(CR2032)を使用した場合の電池寿命です。30秒毎にデータを送信した場合の電池寿命は10年を超えます。
5秒以下の間隔で送信する場合はRAMをオンにしてスリープした方が寿命が長くなります。
この計算で得られた値は概算値であり、電池の性能や使用温度等で変化します。
コイン電池(電池の詳細は電池メーカーのデータシートを参照ください)の電流供給能力では、無線モジュールを連続稼働させることはできません。コイン電池を使用する場合はスリープ込みの間欠動作を行わせてください。詳細情報
ここでご紹介した電池寿命は参考値で実際には値よりも長い場合や短い場合があります。電池はその性能と使用条件によって寿命が変化するためです。(パルス的な負荷[一般的に寿命向上]、瞬間的な過負荷電流[寿命低下]、温度条件[高温時に寿命低下、低温時に電圧降下])詳細はご使用になる電池の特性をご確認ください。特に内部抵抗の高い電池での電圧降下にはご注意ください。
電池寿命の概算
以下の計算フォームはTWELITE ARIA(TWELITE + 温湿度センサー + 磁気センサー)の参考例です。
電池容量または送信間隔の値を変更し、計算ボタンを押すと最大子機数と電池寿命のおおよその目安を計算することができます。
消費電流は試験用のサンプル個体の実測に基づき計算しています。、CR2032の容量を220mAhとしています。計算値は参考値であり、保証値ではありません。電池の性能や使用温度等の使用環境で変化します。
実装例
省電力で動作するセンサー無線タグの実装例として以下の製品をご用意しております。