MW-A-P2525実装の手引き
MW-A-P2525は一般のダイポールアンテナに近い特性で利用することができます。
本アンテナは加速度センサー無線タグ TWELITE 2525Aに用いられているアンテナです。TWELITE-トワイライトはコイン型電池で動作しますが電池の供給可能電流の制限により間欠動作に限定されます。連続送信または受信を行う場合は容量の大きな電池を使う必要があります。
コイン電池ではなく単3や単4電池を使用した場合も以下の手引きに従うことで良好な性能を発揮できます。以下に実装例を紹介します。
本アンテナを用いた TWELITE 2525A は人体に装着したり、壁などに貼り付ける場合も想定していますが、アンテナ近傍の人体や壁に大きく影響を受けるため本書記載の特性とは異なります。アンテナ性能に影響を与える物体が近くにある場合や設置方向が一定しない場合は、通信品質の推測は一般に困難です。十分な評価を行うことをお勧めします。
親機のアンテナとMW-A-P2525の設置方法
本例ではMW-A-P2525の通信相手を親機とし、一般的なダイポールアンテナのMW-A-D114、MW-A-D85等を直立させ使用します。MW-A-P2525の向きに注意してください。
MW-A-P2525を実装基板に実装する例
本例では、TWELITE 無線マイコンモジュールをプリント基板に実装し、MW-A-P2525アンテナを装着するプリント基板を作製し、下記ケース(タカチ工業社製 SW-130B: 130x40x25mm)に収めることを想定しています。
実装時の注意点
- DXFファイルのダウンロード
MW-A-P2525と乾電池・ベタGNDの位置関係による指向の変化
指向性の測定方法
MW-A-P2525が電池と同じ面にある場合
実装図
指向性測定結果
※ グラフ中の単位は[dB]で、 0dBは2dBi相当
MW-A-P2525が電池と異なる面にある場合
実装図
指向性測定結果
※ グラフ中の単位は[dB] で、0dBは2dBi相当です。
考察
- アンテナと部品配置領域の距離(d)を20mm以上にするとアンテナ特性は比較的良好になります。
- 10mmの場合は部品配置(特に電池)の位置に依存してアンテナ特性上で一部方向で僅かな低下が見られます。
- 5mmの場合は部品配置領域の影響を受けアンテナ特性に低下が見られます。
- 但し、一番低下の大きい5mmの場合でも20mmの最良値から-9dB程度であり、多くの場合に実用的と考えられます。
- 本例ではアンテナ性能に大きく影響を与えているのは乾電池とアンテナの位置関係と推測されます。
実装基板上の部品や配線、基盤を収めるケース(材質、基板との位置関係など)は、全てアンテナ性能に影響する可能性があります。本手引きはこれらの影響を出来るだけ小さくするよう想定して作製しましたが、実際のアンテナ性能とは異なる場合があります。
アンテナ性能評価サービス
当社ではアンテナ性能評価サービスをご案内しております。基板設計前、試作基板完了後にご依頼いただくくことをお勧めいたします。