エナジーハーベスティングとは? | 環境発電の意味
エナジーハーベスティング(energy harvesting)とは、太陽光や照明光、機械の発する振動、熱などのエネルギー(エナジー)を採取(ハーベスティング)し、電力を得る技術を意味します。特に身の回りにあるわずかなエネルギー(エナジー)を電力に変換し活用することを目的とした技術です。別名では環境発電、エネルギーハーベスト、エナジーハーベスト、エネルギーハーベスティングと呼ばれています。
※エナジーハーベスト、エネルギーハーベスト、エネルギーハーベスティング、エナジーハーベスティング、環境発電と様々な呼び名がありますが同一のものです。 本ウエブページではエナジーハーベスト(環境発電)と表記しています。
- エナジーハーベスティング(環境発電)のエネルギー源
- エナジーハーベスティング(環境発電)ワイヤレスセンサー
- エナジーハーベスティング(環境発電)によるセンサネットワーク
- エナジーハーベスティング(環境発電)発電素子を使用したシステム開発
エナジーハーベスティング(環境発電)のエネルギー源
エナジーハーベスティング(環境発電)技術で電力を得るためには様々な方式があり、主なエネルギーソースは以下の4つです。
電力線の漏れ磁束を使用して発電する磁場発電もあります。
エナジーハーベスティング(環境発電)ワイヤレスセンサー
これらのエナジーハーベスティング(環境発電)技術で採取(ハーベスティング)しようとしているエネルギー(エナジー)は非常に小さいため得られるエネルギーも限られています。それでは、この得られたわずかなエネルギーを何に利用できるのでしょうか。
エナジーハーベスティング(環境発電)技術で得られたエネルギーをセンサーネットワークの電源として使用するというのが一つのアイデアです。
センサーネットワークを構築する際に配線は常に問題となります。信号線と電源線を不要にし、完全なるワイヤレス(ケーブルレス)にすることが理想です。エナジーハーベスト(環境発電)技術との融合により、配線や電池交換から解放され、センサーネットワークシステムの完成形へと近づきます。
エナジーハーベスティング(環境発電)ワイヤレスセンサーに必要な要素は以下の通りです。
- エナジーハーベスティング(環境発電)デバイス
- 蓄電デバイス
- センサーデバイス
- 無線モジュール
- 電源制御回路
- 制御ソフトウエア
エナジーハーベスティング(環境発電)ワイヤレスセンサーを実現するには消費電力の非常に小さな無線モジュールが必須です。エナジーハーベスティング(環境発電)技術を使用した実用的なコストとサイズの発電機(ハーベスタ)で得られるエネルギーは限られているからです。
モノをつなぐ無線モジュールTWELITE-トワイライトはエナジーハーベスティング(環境発電)の発電機(ハーベスタ)で得られるごくわずかな電力で駆動させるのに十分な低消費電力を実現した無線モジュールです。
弊社ではモノをつなぐ無線モジュールTWELITE-トワイライトの超省電力の特長を生かし、エナジーハーベスティング(環境発電)技術により環境エネルギーから得られるわずかな電力で動作するバッテリーレス・ケーブルレスのセンサーネットワークシステムの開発プラットフォームをご提供しています。
モノをつなぐ無線モジュールTWELITE-トワイライトは動作電圧が2.0V~3.6Vで1パケットのデータ送信時に平均消費電流が約10mAで処理時間は約10mSです。1秒に1回送信する場合は平均消費電流は約100μA、2秒に1回の場合は50μA、3秒に1回の場合は33μAです。このように群を抜いた低消費電力がエナジーハーベスティング(環境発電)技術の有効利用に寄与しています。
1パケットで送信できるデータは最大で112バイトです。データの内容は強力なAES-128ビット暗号化により保護することが可能です。通信距離は無線モジュールに内蔵した小型パターンアンテナ使用時の見通し条件で最長400mです。外部アンテナの使用により更に通信距離を延長可能です。このようにセキュリティーや通信性能も充実しておりエナジーハーベスト(環境発電)技術を利用した本格的なワイヤレスセンサーネットワークを構築するために十分なスペックを持っています。
電源管理モジュール TWE-EH Solar(エナジーハーベスト・ソーラー)は電源制御回路で発電デバイスと蓄電デバイスを接続し無線モジュールの電源として使用できます。
エナジーハーベスティング(環境発電)によるセンサネットワーク
以下の写真は、テクノフロンティア2011環境発電技術展(国内唯一の環境発電(エネルギーハーベスティング)に関する専門技術展)で行ったエナジーハーベスティング(環境発電)技術を利用したワイヤレスセンサーネットワークのデモ展示の様子です。小型太陽電池(24 x 9.5mm)を使用した光発電で得られた微小な電力を使って、温度センサー測定、無線電波送信を行いました。太陽光と比べて非常に小さな展示会場内の室内光でも10秒程度の頻度でデータ送信を行う事が出来ました。(送信頻度は光量により異なり、少ない場合は送信頻度が少なくなります。)
更に今回はIEEE802.15.4無線の特徴を生かし1対多のスター型ネットワークを構築し100箇所の温度情報をパソコンでモニターする実演を行いました。展示会場では多数の無線LAN(WiFi)が使用されていましたが、、テクノフロンティア2011環境発電技術展(国内唯一の環境発電(エネルギーハーベスティング)に関する専門技術展)の3日間の展示会期中、極めて安定した状態で正常に動作し続けました。30バイト程度のデータを転送する時間は、わずか1msしかかかりませんので100個程度のノード数ではまだまだ余裕です。
このデモを通じてエナジーハーベスティング(環境発電)技術を利用したワイヤレスセンサーネットワークが実用に耐えることをご理解いただけると思います。
エナジーハーベスティング(環境発電)無線センサーです。展示会場では100台でデモを実施しました。
各エナジーハーベスティング (環境発電)無線センサーから送信された温度情報がパソコン上に表示されます。データが更新されると色が濃くなります。設定温度28度に対して計測温度が高い場合は赤色、低い場合は青色に表示されています。
エナジーハーベスティング(環境発電)無線センサーノードです。中央に小型(24 x 9.5 x 5.1mm)の太陽電池を搭載しています。
弊社ではモノをつなぐ無線モジュールTWELITE-トワイライトを軸に電源制御回路、制御ソフトウエアを含めたエナジーハーベスティングスト(環境発電)開発プラットフォームをご提供する事により、お客様のエナジーハーベスティング(環境発電)技術を使用した製品開発をお手伝いいたします。
エナジーハーベスティング(環境発電)発電素子を使用したシステム開発
エナジーハーベスティング(環境発電)開発プラットフォームはモノをつなぐ無線モジュールTWELITE-トワイライトの省電力の特徴を活かして、光、振動、温度差など様々なハーベスタ(発電機)を利用できます。センサーも温度に限らず各種センサーを接続可能です。センサー用のインターフェースとしてはデジタル(I2C、DIO、UART、SPI)、アナログ(10ビットADC)、パルス(パルスカウンタ)の入力を用意しております。更に蓄電デバイス(二次電池)との組み合わせも可能です。
更に一次電池との組み合わせでエナジーハーベスティング(環境発電)技術により一次電池の消耗を抑えるといった使用方法も可能です。
電源管理モジュール TWE-EH Solar(エナジーハーベスト・ソーラー)は電源制御回路で光発電デバイス(ソーラーパネル)と蓄電デバイスを接続し無線モジュールの電源として使用できます。
エナジーハーベスティング(環境発電)開発プラットフォームはエナジーハーベスティング(環境発電)技術を用いてワイヤレスセンサーシステムの開発をご検討の方や各種ハーベスタのデモシステム構築をご検討の方に最適です。
エナジーハーベスティング関連商品
TWE-EH SOLAR(エナジーハーベスト・ソーラー)は小型ソーラーパネルで発電したエネルギーをTWELITE-トワイライトの電源にするためのモジュールです。
TWE-EH SOLAR(エナジーハーベスト・ソーラー)により無線マイコンTWELITE-トワイライトが室内光で動作します。
わずかな光で発電するため”電池不要”で無線の電波を飛ばすことができます。