M2Mとは(ワイヤレス M2M:Wireless M2Mとは)意味
M2Mとは、 Machine to Machine(マシーン・ツー・マシーン)の省略形で、機器間の通信を意味します。エム・ツー・エムと読みます。M2M(エム・ツー・エム)は機器同士が人間の介在無しにコミュニケーションをして動作するシステムです。
M2M(エム・ツー・エム)以外に、人間同士の通信をH2H(Human to Human)、人と機器との通信をH2M(Human to Machine)、M2H(Machine to Human)と呼びます。
M2M通信というとGSM、3G、LTEといった無線通信手段を用いインターネット経由で機器同士が通信するという説明が多くあります。これは、M2M(エム・ツー・エム)という言葉がGSM、3G、LTE、4G、5Gといった携帯無線通信網を用い人間同士の通信以外に機器同士の通信へと市場拡大する意図で使われ始めたからです。しかしながら、M2Mの本質は言葉の通り機械同士が通信することです。M2M通信において広域通信網へ接続する際に4G、5G等は非常に便利で有効な手段です。しかしながら、M2Mの本質はあくまで機器間の通信でありその通信手段は多様です。よって、ローカルで閉じたM2M通信もありますし、 無線を用いたM2Mに限らず、有線を用いたM2Mもあります。これら様々な通信手段を適切に組み合わせて機械間の通信を実現します。
最近ではM2Mとは別にIoTという用語も使われています。IoTの場合はインターネットを軸に通信を考えている点とマシーン以外のモノとの通信まで対象を拡張している点が違います。
最適なM2Mシステムを構成するためには単一の通信手段ではなく機能面とコスト面を考慮し、適切なM2M通信方式を組み合わせることが重要です。
- M2M(ワイヤレス M2M)機器の基本構成要素
- M2M(ワイヤレス M2M)の適用分野
- M2M(ワイヤレス M2M)の応用例
- M2M(ワイヤレス M2M)に適した規格
- M2M(ワイヤレス M2M)無線モジュール
M2M機器の基本構成要素
M2M機器の基本構成要素として、状態を感知するセンサーと動作させるためのアクチュエータがあります。M2M機器の用途は多様で、使用されるセンサーやアクチュエータはM2Mシステムにより異なります。
M2M通信ではセンサーからの情報を基にアクチュエータを制御するフィードバック動作が基本となります。センサーからの情報のモニタとアクチュエータのコントロールの際に何らかの通信手段が必要になります。
ワイヤレス M2Mとは分離したセンサーとアクチュエータ間で無線通信をする技術です。M2M(機器間)の通信を無線で行うことにより設置の自由度を向上させ新たなアプリケーションの実現が可能になります。 M2M(ワイヤレス M2M)で使用されるセンサーは温度、湿度、照度、振動、電力、歪み、その他、様々です。M2M(ワイヤレス M2M)で使用されるアクチュエーターも同様に表示板、照明、ブザー、リレー、その他、様々です。
以下にM2M(ワイヤレス M2M)システムの例を紹介いたします。図に示されたとおり、M2M(無線M2M)システムは各種センサーの情報を収集し、省エネと快適性のバランスをとった最適な状態になるように各種機器の制御を行います。
M2M(ワイヤレス M2M)では無線を使用するため通信ケーブルやケーブル敷設・保守の費用を大幅に削減することが出来るため注目を集めています。配線が不要のため、センサーの数を増やすことが容易なことや、後付が容易なこともM2M(ワイヤレス M2M)のメリットです。そして、レイアウトを変更する際も配線をやり直す必要が無いのもM2M(ワイヤレス M2M)の長所です。
M2M(ワイヤレス M2M)システムは家屋、ビル、店舗、病院、学校、工場等あらゆるところで適用されます。
M2Mの無線化によりM2Mの応用範囲が拡大し、従来では予期していなかったようなモノ同士も通信が可能になります。
M2M(ワイヤレス M2M)の適用分野
ワイヤレス M2M通信(無線M2M通信)の応用範囲は非常に幅広く、様々な場所と用途で使用されます。ワイヤレス M2M通信(無線M2M通信)の市場は急速に拡大しており、期待の大きな市場です。ワイヤレス M2M通信(無線M2M通信)は屋外や屋内の様々な場所で必要とされています。以下にワイヤレス M2M通信(無線M2M通信)のアプリケーションの一部をご紹介します。
- リモート監視
- リモート計測
- 防災
- 環境
- エネルギー
- ファクトリーオートメーション
- プロセスオートメーション
- メンテナンス
- 建築
- セキュリティー
- ヘルスケア
- スマート家電
- 店舗
- 物流
- 農業
- その他
M2M(ワイヤレス M2M)の応用例
以下にワイヤレス M2M通信(無線M2M通信)の応用例の一部をご紹介します。
- 自動検針(電気、ガス、水道、プロパンガス、灯油)
- 自動販売機
- エレベーター
- 駐車場
- コピー機
- その他
M2M(ワイヤレス M2M)に適した規格
先に述べましたようにM2M通信には有線無線を含めさまざまな通信方式が存在します。M2M(ワイヤレス M2M)も同様にいくつかの選択肢があります。
現行のM2M(ワイヤレス M2M)で代表的なものとして携帯電話通信網を使用したものがあります。遠距離間で通信が可能でM2M(ワイヤレス M2M)用途にとても便利です。しかし、通信利用料が発生しますので多数の端末を接続する場合はコスト面が課題になります。そして、消費電力が大きいという課題もあります。ワイヤレス M2M(無線M2M機器の場合、設置場所が常に給電出来るとは限りませんので多くの場合は電池駆動になります。携帯電話のように人間同士の通信(H2H(Human to Human)を目的とした機器の場合、すぐに充電が可能ですから電池は数日もてば十分です。しかし、M2M(ワイヤレス M2M)機器の場合は年単位の電池寿命がなければ不便です。通信エリア外にM2M(ワイヤレス M2M)機器を設置するケースもあります。
その他のM2M(ワイヤレス M2M)方式としてWiFi(無線LAN)があります。WiFiは高速な通信が可能で大容量のデータを伝送するのに適しています。映像を高画質で伝送する際に有効な手段です。ただし、消費電力が大きいことと、通信速度が速く、広い電波帯域を使用するため干渉が起き易く多数のM2M(ワイヤレス M2M)機器を接続するには不向きです。
M2Mの通信は主にセンサーや計測器からの情報と制御情報を送ることが目的です。そのためには数バイトから数十バイトのデータを正確に高速に伝える必要があります。これらの課題に適する通信方式として、IEEE802.15.4規格があります。低消費電力で多数の機器を接続できる仕様になっています。ローカルエリア内で複数の端末からのデータ情報を集約させたり、M2Mネットワークのラストワンホップにセンサーやアクチュエーターを接続する際にも最適です。IEEE802.15.4規格はワイヤレスセンサーネットワークの構築を目的に策定された国際規格です。
通信用途をM2M(ワイヤレス M2M)に最適化しているため、通信内容はセンサーからの測定データやアクチュエーターへの制御データ等の比較的小さなデータを想定しています。WiFi(無線LAN)の場合、ネットワークに接続し通信を開始出来る状態になれば非常に高速で通信できますが、ネットワーク接続に時間がかかります。IEEE802.15.4規格は起動から通信開始までが非常に高速ですので、数十バイトのデータを送受する場合はWiFi(無線LAN)よりも短時間で行えます。よって、WiFiのように大容量のデータ通信には適しませんが通信帯域を狭めたことで耐ノイズ性を向上させ、同一セル内での多数の端末間の通信を実現しています。そして、一番の特徴は省電力で電池駆動で年単位の動作を実現します。 IEEE802.15.4を採用することにより、M2M(ワイヤレス M2M)に対応した機器の構成ができます。
M2M(ワイヤレス M2M)ゲートウエイ
以下の図はM2Mネットワークの基本構成図です。M2Mネットワークは1種類の通信方式で構成する必要は無く、適材適所で複数の通信方式を組み合わせて構成します。ローカルのM2MセンサーやM2Mアクチュエーター間の通信はIEEE802.15.4で行い、インターネットに接続する際はゲートウエイを介し携帯電話通信網等により行います。
ゲートウエイとは異なった通信方式を接続するための装置です。先に述べた通り、M2Mで扱うデータは主に数十バイト程度ですが、ネットワークに接続されるノード数が膨大になるため、ローカルの通信はIEEE802.15.4で行うのが最適です。遠隔地にデータを送る際はゲートウエイにデータを集約して、携帯電話通信網等によりインターネットに接続するのがシステムコスト、ランニングコスト共に最も合理的です。
このように様々な通信方式を使い、M2M(ワイヤレス M2M)ネットワークは構成されます。
M2M(ワイヤレス M2M)IEEE802.1.5.4無線モジュール
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ワイヤレスエンジンはM2M(ワイヤレス M2M)を構築する上での無線モジュールへの要件である、超小型、低消費電力、安定通信、低レンテンシーを満たすことができます。
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TWELITE-トワイライトのネットワークをインターネットへ容易に接続するためのUSBドングルMONOSTICK-モノスティックもご利用できます。パソコンやタブレットに簡単に接続できます。
コイン型電池で年単位の動作も可能な無線タグ
TWELITE CUE-トワイライトキュー
TWELITE CUE-トワイライトキューはコイン電池で動作する無線タグシステムで、ハードウエア、ソフトウエア開発不要で加速度、開閉(磁気センサー)の値を無線で送信できます。
M2Mセンサーとして、工場、倉庫、事務所等に設置してデータ収集ができます。
モノの動きをキャッチする無線タグ
TWELITE CUE
加速度センサー
磁気センサー
TWELITE ARIA-トワイライトアリア
TWELITE ARIA-トワイライトアリアはコイン電池で動作する無線タグシステムで、ハードウエア、ソフトウエア開発不要で温度・湿度、開閉(磁気センサー)の値を無線で送信できます。
M2Mセンサーとして、工場、倉庫、事務所等に設置してデータ収集ができます。
TWELITE PAL-トワイライトパル
TWELITE PAL-トワイライトパルはコイン電池で動作する無線タグシステムで、ハードウエア、ソフトウエア開発不要で動作(加速度センサー)、開閉(マグネットセンサー)、環境(温度センサー、湿度センサー、照度センサー)がご使用になれます。
M2Mセンサーとして、工場、倉庫、事務所等に設置してデータ収集ができます。
モノをつなぐ無線マイコン TWELITE-トワイライト:DIY(電子工作のすすめ)
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