設定例
設定の利用方法などを紹介します。
- ペアリング
- カスタム・デフォルト
- 設定例
- 子機側からの入力を最短で親機に反映する。
- 無線パケットが断絶した際に制御信号を復帰させる。
- 省電力リモコンとして使用する。
- 省電力リモコンとして使用する。(長押し連続送信に対応)
ペアリング
親機と子機のペアを作成することができます。ペアリングをするとペアのみでの通信が確立されます。ペアリングでは共通のアプリケーションIDをお互いに設定します。ペアリングの成功失敗はLEDポート(PWM2)の状態により確認できます。
- 親機と子機のLEDポート(PWM2)にLEDと電流制限用の抵抗(680Ω)を接続する。(抵抗の位置に注意)
- 親機と子機のモード設定ビットをM1=オープン、M2=GND、M3=GNDに設定する。
- 親機(アプリケーションIDを供給する側)の電源を入れる。LEDが点滅する。
- 5秒以内に子機の電源を親機に近接させた状態で投入する。
- 成功時、LEDが消灯する。
- 失敗時、LEDが点灯状態になる。
カスタムデフォルト
カスタムデフォルトを使用すれば毎回インタラクティブモードなどで設定する必要がなくなります。
解説をご覧ください。
設定例
以下に代表的な組み合わせ例を挙げます。まずは代表例でお試しください。
子機側からの入力を最短で親機に反映したい
子機側は、スリープさせない設定で使用する時に、通常では 30-70ms 程度の入力~出力の遅延が発生します。この遅延を小さくするために以下の設定を行います。
- 子機側
- オプションビットを 00000001 に設定します。
この設定は低レイテンシモードです。DIのHiからLoへの変化を検出して、その変化したポートの情報を送信します。
- オプションビットを 00000001 に設定します。
考慮事項としては、ほぼ同時期に2つのポートが変化した時には、順次送信処理が行われるため、後の方に処理されるポートの遅延が大きいと言う点です。また、ポートの変化が非常に短かったりチャタリングが大きい場合は、出力にもチャタリング様の乱れが発生します。
子機側をスリープ復帰するように設定した場合は、
- 割り込み起床時は、対象の割り込みポートの値のみを送信します。
- あるポートを割り込み起床ピンとして利用し、他のポートの状態も同時に読み出すことが出来ません
- スリープ復帰時は、IOポートの状態確定を通常の1/4の時間で行います。
無線パケットが断絶した際に制御信号を復帰させたい
制御用のリモコンとして使用する場合、電波が途切れると過去の制御状態が維持されて続ける問題が発生します。この場合、オプションビットにて、親機・子機共に「リモコン長押しモード」および「ホールドモードの設定」を行います。この設定は、Lo に制御されている間および Hi に戻ってから暫くは連続的に無線制御パケットを送信し、かつ無線制御パケットの受信が無くなってから一定時間でタイムアウトして Hi 状態に戻します。
※ 電池駆動リモコン(長押し対応)でも類似の振る舞いをしますが、連続稼働中の場合はより頻繁に送信を行えます。
- 子機側
- M1-M3 を通常の「子機」に設定します。
- 【オプションビット】を 00000100 に設定します。
- 【ホールドモード対象ポート】 を設定します。
設定されたポートでは、長押し継続と電波断絶時の自動復帰制御を行います。 - 【ホールドモード維持時間】 を設定します。
この維持時間中は、全てのポートが Hi に戻ってからも、Hi に戻った事を示すパケットを送信します(例えば 1000ms)。
- 親機側
- 【オプションビット】を 00000100 に設定します。
- 【ホールドモード対象ポート】 を設定します。
設定されたポートでは、長押し継続と電波断絶時の自動復帰制御を行います。 - 【ホールドモード維持時間】 を設定します。
無線制御パケットが断絶してから自動的に Hi に戻すまでの期間を設定します。無線制御パケットの送信頻度に対して十分長い期間を設定します(例えば500ms)。
省電力リモコンとして使用したい
電池駆動のリモコンとして動作させる場合は以下のように設定してください。子機側でボタンを押し下げると、親機側の出力が一定時間 Lo に落ちます。
- 子機側
- Mode7 に設定します。
Mode7 では、TWELITEを低消費スリープさせて稼働し、DIの入力があった時に割り込みで起床します。 - 【オプションビット】を 00000002 または 00000001 に設定します。
00000002 は最も短時間で動作し、起床時のDI割り込み要因となったDIの情報のみを送信します。00000001 は起動後IOの状態確定を待ってから DI の情報を送信します。チャタリングの影響を受けにくい方法です。 - C1、C2をHiに接続します。
- Mode7 に設定します。
- 親機側
- 【ホールドモード対象ポート】を設定します。
子機側で使用する入力ポートを全て設定しておきます。 - 【ホールドモード維持時間】を設定します。
ボタンの押し下げ情報を受け取ってから親機出力側でのパルスの継続時間です。 50と設定すれば、50ms 親機側でポートがLoになります。
- 【ホールドモード対象ポート】を設定します。
ホールドモードの継続時間は、リモコンの動作要件に合わせて設定してください。例えばボタンが押されたときにランプを一定時間光らせるなら3秒といった長めの時間、頻繁にボタン操作する場合は 50ms 程度の短めの設定が良いでしょう。
考慮事項としては、以下が挙げられます。
- 2つの入力が全く同時なら問題ないのですが、近い時間に連続して入力される場合は、最初の入力が処理され、後の入力は無視される可能性が有ります。
省電力リモコンとして使用したい(長押し連続送信に対応)
子機入力側のボタンの長押し状態を伝達するのに適した方法として、ボタンを押している間(Lo)のみ頻繁に無線制御パケットを送信します。
このモードでは、さらにボタンを離したときに一定時間離した情報を送信し続けます。また、受信(出力)側では電波受信が一定時間行われない場合に、自動的に出力を解除します。これは操作途中に電波が途切れてしまい、ボタンの押し上げ情報が伝達されなくなる場合を想定しています。
- 子機側
- Mode7 に設定しておく。
- 【オプションビット】を 00000103 に設定します。
リモコン長押しモード・低レイテンシモード(入力ポートの状態確定を短縮する)・割り込み起床時には、割り込み起床の要因となったポートの情報のみ送信 - 【ホールドモード対象ポート】を設定します。
Lo 維持状態の動作を行うポートとなります。 - 【ホールドモード維持時間】を設定します。
一定周期でポートの確認と送信を実施しますが、この周期を設定します。電池の能力が高い場合は 50ms 程度の短い時間でも構いませんが、コイン電池などでは長めの時間を設定してください。 - C1、C2をHiに接続します。
- 親機側
- 【オプションビット】を 00000100 に設定します。
- 【ホールドモード対象ポート】を設定します。
子機側の設定と同じ設定にしてください。設定されたポートは無線制御パケット喪失時に自動復帰する対象ポートになり、設定されていないポートは 50ms のホールドモードとして動作(つまり通常の1回押しボタン)します。 - 【ホールドモード維持時間】を設定します。
これはパケットが喪失してから出力を Hi に戻すまでの期間となります。子機側送信周期に対して十分長い時間を設定します。例えば、子機が200msと設定し、親機を 500ms に設定すると連続2回パケットの受信を失敗しても長押し状態を継続出来ます。
以下の点に留意します。
- 他のボタンとほぼ同時に入力された場合、どちらかの入力が無視されることが有ります。
- 長押しボタンを離した後、3回連続でボタンを離したことを示す無線制御パケットを送信します。
- チャタリングが発生する場合はオプションビットを 00000101 としてください。